ENAGEED SUMMIT 2021 最終審査 結果発表!
ご参加いただいたファイナリスト10組の皆様、素敵な発表をありがとうございました。
ENAGEED SUMMIT 2021にご参加いただきました
また各校先生方、保護者の皆様、
ありがとうございました。
全国3,297名の中からENAGEED賞、準ENAGEED賞、社長賞に
選出された3アイデアをご紹介させていただきます。
受賞発表
雪まつりの衰退という切り口から地方創生に取り組むアイデア。進学や就職のタイミングで若者が都心部に流出してしまうことを防ぐことが必要だと考え、地域の魅力を知ってもらうために、雪まつりの楽しさを小学生に伝えるという方法を取っていました。持続的な効果を生むために小学生にアプローチするという本質的な課題解決への嗅覚や、実際に市役所や小学校に出向く実行力が垣間見える、素晴らしいプレゼンテーションでした。
消毒液を持ち歩く人が少なかったり、店で消毒をしなかったりすることによる衛生面での問題を、持ち運びやすい “まるい”形状により解決する「まるい消毒液」というアイデアです。ただ発案するだけでなく、自らプロトタイプを試作していて実行力も高く、改善ポイントも自ら指摘していて今後がさらに楽しみです。消毒液の常備が当たり前になる未来が見えるアイデアでした。
取締役 三浦玲奈
受賞おめでとうございます。
受賞理由を3つお伝えさせていただきます。
まず1つ目は表現力の部分です。「コロナ」「消毒」「ルール」という少し硬さを感じやすい内容にもかかわらず、「まるいしょうどくえき」とひらがなに変換したことで受け入れやすく、身近でまさに「まるい」印象になりました。その神田さんの表現力が1つ目の受賞理由です。
2つ目は「MUST」を「WANT」に変えたことです。「しなくてはならない」から「消毒したい」というように、考え方を変えさせるような工夫ができていました。とてもかわいい消毒液で、私もほしいという意欲をかきたてられました。それが2つ目の理由です。
最後に、ご本人から「プレゼンが苦手」というコメントがありましたが、だからこそ自分の課題を乗り越える意志があり、それが成果として表れていました。特に、全体の組み立て力が素晴らしかったです。初めは100人中22人しか消毒していないところに驚いて、プレゼンテーションにとても引き込まれました。「でも、固形にすることなんてできるの?」と思いましたが、実際につくって、お料理でもしているかのようにオシャレな動画に仕上げられており、課題の背景から実行力までとても説得力のあるプレゼンテーションでした。ありがとうございました。
他の人が発言するという他責思考や周りの目線を気にしてしまうことから自己表現ができないという問題に対し、アートとテクノロジーという独自の切り口からアプローチしたアイデア。その方法を考えるだけでなく、コミュニティづくりやAR空間でのギャラリーづくりなど、自己表現のきっかけとなるアイデアをしっかりと具体化できていました。
代表取締役CEO 氏家光謙
受賞おめでとうございます。
「発言をしにくい」「表現をしにくい」というとても抽象的な事象に強い思いを持って課題提起をできたことが素晴らしいと思います。色々な問題が解決されたように見えるこの時代に、このようなとても抽象的な問題はまだまだ世の中にたくさんあり、それを見つけられることがこれからの時代やより良い未来をつくっていくヒントになります。これは簡単に見つけられることではありません。小材さんが感情を豊かにして、「自分がどういう瞬間に困るのか、違和感を持つのか」、そして「もしかしたらこれは自分だけではないのでは」と気づくことができたからこそ、強い信念を持って課題提起ができたのだと思います。
次に原体験をアイデアにまっすぐ繋げたこと、これが視聴者の方々の共感を見事に生んだのだと思います。これができることは力です。この力は、将来小材さんが仕事についたときに、「なぜこの仕事を選んだのか」ということを自分の子どもや後輩に自信を持って伝えられることに繋がります。原体験をもとに、自分が次の世代に向けて何をしていくのか、これからの社会に向けて何をしていくのか、ここをまっすぐに繋げることはなかなか簡単にできることではない力だと思い、選出させていただきました。
『AIギャラリー』というアイデアは、もしかすると他にも近い発想があるかもしれません。ただ今回は明確な課題感があって生まれたもので、それがあるからこそ表面的な価値ではなく、本当に社会にとって価値のあるものに必ずなると感じています。
昨今、メタバースという新しい技術も生まれていて、仮想現実の世界が実現していく中でこれから様々な表現・価値がつくられていくと思います。その中で小材さんのような、原体験をもとにつくられる表現こそが人の心をつかみ、自分もそれを体験していきたいという共感をつくっていきます。
この「原体験から繋げていくこと」、そして「発言・表現がしにくい」という抽象的な課題感を捉えられたということに自信を持って、ぜひ次の未来をつくっていってほしいと強く願っています。
取締役COO 下永田真人
受賞おめでとうございます。
受賞理由として、まず1つ目が問題における圧倒的な自分ゴト化です。最初に、これまで素晴らしかった雪まつりがなぜ衰退したのか、という原因の部分で、地元の文化は「自分たちがつくりあげるもの」から「自分が客として参加するもの」に変わってしまった、という変化を捉えられたのが大きな気づきでした。「自分たちの街だから、この雪まつりを自分たちでもう一度盛り上げるんだ」という意志が生まれた瞬間ですね。意志が生まれたことで、問題を解決していくエネルギーを感じました。
2つ目はアイデアの効果と実現性です。表面的な解決ではなく、継続的に雪まつりを盛り上げるためには小学生をターゲットにするのが良いのではないか、という選球眼が素晴らしいです。
小さいときの楽しい思い出は大人になっても残っていきます。それは、小さい頃の楽しい体験が人の感情を激しく揺らすからです。雪まつりをつくっていくプロセスに若者が関わることによって、郷土愛が生まれ、結果として地元に帰ってくるというサイクルが創られます。これは他者の感情を捉えて、変化を生み出すことを考えらています。やはりアイデアに感情が入った瞬間にその実現性のイメージがつきます。
3つ目は、何よりも自分たちが決めた未来をつくることに対して、ワクワク、楽しんでいるプロセスを感じることができました。「運営側が楽しまないと始まらない」と発表内でと触れていましたが、まさにそれを体現されていたのではないでしょうか。小学生が取組に参加するのは難しかったが、小学校でプレゼンする機会はもらえた。そこできっと、皆さん自身がものすごくワクワクしながらプレゼンしたのでしょう。だからこそ、小学校の90%の子どもたちが楽しそうと思ってくれたり、「こんなアイデアいいんじゃないか、あんなアイデアいいんじゃないか」とのっかってくれた。これはやはり、みんなの楽しさが相手に伝わったから、相手の感情を動かせたのだと思います。
だからこそ、雪まつり班のみなさんには、自分が実現したいと思える湧き上がるような感情、仲間と一緒に生み出したいという感情を持ち続けながら、ぜひ実現してほしいと思っています。雪まつり班の皆様が盛り上げている雪まつり、絶対に参加しにいこうと思っているので、ぜひよろしくお願いします。ありがとうございました!